インスペクション（住宅診断）のすすめ：安心して購入・売却するためのチェックポイント | 広島市の不動産買取なら様々な情報などをわかりやすく提供 | ブログ

まず、インスペクションとは何かをお話ししましょう。インスペクション（住宅診断）とは、専門の第三者が建物の状態を調査し、住宅のコンディションを確認することを指します。購入や売却の前に住宅の状態を把握することで、思わぬトラブルを未然に防ぐことができます。

購入者にとっては、安心して住むために必要な情報を得られ、売却者にとっては信頼感を高めてスムーズな取引につながる大きなメリットがあります。

購入者にとって、インスペクションは住宅の状態をしっかり把握できるチャンスです。例えば、建物の老朽化がどの程度進んでいるか、隠れた不具合があるかどうかを確認できます。これにより、後々の予期しない修繕費用を見積もりやすくなります。

さらに、インスペクションの結果を元に売主と交渉できる場合もあります。例えば、診断で修繕が必要と判明した場合、その修繕費用を考慮した価格交渉が可能になります。

売却者にとってもインスペクションは有益です。住宅の状態を事前に把握することで、購入者に対して正確な情報を提供できるので、信頼性が高まります。これにより、「物件を安心して購入できる」という印象を与えられ、成約のスピードアップにもつながります。

また、インスペクションを通じて軽微な修繕を先に行うことで、購入者からの値引き要求を防ぐこともできます。

それでは、具体的にインスペクションでどんな点をチェックすべきかを見ていきましょう。

建物の「骨組み」とも言える構造部分は、最も重要なチェックポイントです。具体的には、以下のような点を確認します。

• 基礎の状態：ひび割れや欠けがないかを確認します。基礎に問題があると、建物全体の強度に影響を与えます。
• 外壁の劣化：ひび割れやカビ、塗装の剥がれがないかをチェックします。外壁の状態が悪いと、雨漏りや建物内部への水の侵入につながることも。
• 屋根の状況：屋根材の劣化やズレがないかを確認します。屋根が傷んでいると、雨漏りのリスクが高まります

生活する上で重要な設備の状態も見逃せません。

• 給排水設備：水漏れや詰まりがないか、配管の劣化状況を確認します。特に古い建物では、配管の老朽化が進んでいることも。
• 電気設備：配電盤やコンセントの状態をチェックします。古い配線の場合、火災のリスクが高まるので注意が必要です。
• ガス設備：ガス漏れがないか、ガス機器が正常に作動するかを確認します。安全に使用できることが大切です

住まいの快適さに直結する内部の状態も、重要なポイントです。

• 床下・天井裏の状態：シロアリの被害やカビの発生がないかをチェックします。床下や天井裏は普段目にしない場所ですが、住宅の健康状態を知る上で欠かせません。
• 室内の湿気・結露：窓や壁の結露の有無、湿気がたまりやすい場所を確認します。湿気が多いと、カビの原因となるので注意が必要です。
• ドアや窓の開閉：開閉がスムーズに行えるか、歪みがないかを確認します。ドアや窓の動きが悪いと、建物の歪みを示している可能性もあります

インスペクションは、一般的に次の流れで行われます。

1. 予約と打ち合わせ：インスペクションを依頼する業者と日時を調整し、診断内容について打ち合わせを行います。
2. 現地調査：インスペクター（住宅診断士）が現地で住宅の状況を調査します。調査には2〜3時間程度かかることが多いです。
3. 報告書の作成：調査結果をまとめた報告書を受け取ります。この報告書が、購入や売却時の参考資料になります。
4. 結果の説明：インスペクターから報告書の内容について説明を受けます。理解できない点や気になる箇所は、この場でしっかり質問しておきましょう。

費用は、一般的に5万円〜10万円程度が目安となりますが、物件の規模や診断内容によって異なります。

インスペクションを行うタイミングも重要です。購入者の場合は、購入前の契約前に行うのが理想的です。これにより、契約前に住宅の状態を把握し、必要であれば価格交渉の材料にすることができます。

売却者の場合は、売却を検討し始めた段階でインスペクションを行うとよいでしょう。事前に修繕が必要な箇所を把握できるので、売却前に対策を取ることが可能です。

インスペクションを依頼する業者選びも大切です。選ぶ際のポイントは以下の通りです。

• 資格や経験のある業者を選ぶ：住宅診断士の資格を持っているか、経験豊富な業者を選びましょう。
• 口コミや評判をチェックする：インターネットでの口コミや評判を参考にすると、信頼できる業者を見つけやすいです。
• 明確な料金設定があるか：料金が明確で、追加費用がかからないかどうかも重要です。

インスペクションを受けた後、診断結果に基づいてどのように対応するかが大切です。購入者の場合、修繕が必要な場合は事前に修繕を依頼するか、売主と協議することが必要です。

売却者の場合、報告書を購入希望者に見せることで、透明性のある取引が可能になります。また、必要な修繕を先に行うことで、成約のチャンスを高めることができます。

インスペクションは、購入者と売却者の双方にとって大きな安心感をもたらします。住宅の状態を正確に把握することで、将来的なリスクを回避でき、スムーズな取引が実現します。

住宅は一生のうちで最も大きな買い物の一つです。インスペクションを活用して、安心・安全な取引を目指しましょう。

今回はインスペクション（住宅診断）の重要性と、購入・売却時に押さえておくべきチェックポイントについてお伝えしました。インスペクションは少し費用がかかりますが、その価値は十分にあります。購入者としても、売却者としても、納得のいく取引を行うために、ぜひインスペクションを活用してみてくださいね！

それでは、素敵な住まいとのご縁がありますように。