土地を購入するというのは、人生の中でも大きな決断のひとつですよね。夢のマイホームを建てるために、あるいは資産運用のために、多くの人が土地の購入を検討することがあるでしょう。しかし、土地を買うときに気を付けなければならない点は意外と多く、特に「隣地からの越境」という問題に直面することもあります。
今回は、この「隣地の建造物が越境しているとどうなるのか?」、そして「その場合、銀行からの融資はどうなるのか?」というテーマについて、柔らかいタッチでお話ししていきたいと思います。専門用語が多い分野ですが、できるだけ分かりやすく説明しますので、これから土地購入を考えている方の参考になれば幸いです。
越境とは?
まず、「越境」という言葉について簡単に説明しましょう。これは、隣の土地にある建物や構造物が、自分が購入しようとしている土地に少しでも入り込んでいる状態を指します。たとえば、隣の家の屋根や塀、フェンスなどが、自分の土地に越境しているというケースです。
越境は、法律上の問題になることが多いです。というのも、土地にはそれぞれの所有者がいて、その所有権を侵害することは法的に許されていないからです。もしも越境している建造物がある場合、そのまま放置すると、後々大きなトラブルに発展することがあります。
銀行融資と越境問題
土地を購入するとき、多くの人は銀行からの融資を利用しますよね。土地の価格は高額ですし、一括で支払える人は少ないですから、住宅ローンなどを活用して資金を調達することが一般的です。
しかし、隣地の建造物が越境している場合、銀行からの融資に影響が出る可能性があることをご存知でしょうか?
銀行は、土地を担保にしてお金を貸すことが多いため、その土地の価値や法的な問題について非常に慎重にチェックします。もし越境があると、その土地に法的なリスクがあると判断され、融資が下りないことがあります。
なぜ銀行は越境に敏感なのか?
銀行が越境問題に敏感な理由はいくつかあります。まず、越境は将来的に隣人とのトラブルに発展する可能性があるため、土地の価値が下がるリスクがあるからです。例えば、隣人と法的な争いになり、その結果として土地を売却する必要が出てきた場合、越境がある土地は買い手がつきにくくなる可能性があります。
また、越境があると、その土地の使用に制限がかかることがあります。たとえば、隣の建物が一部自分の土地に越境している場合、自分がその土地の一部を使えない、あるいは将来の開発計画に支障が出ることがあるかもしれません。こうしたリスクがあるため、銀行は越境問題を非常に重視し、場合によっては融資を見送ることもあるのです。
越境が発覚した場合の対応策
では、実際に土地を購入しようとした際に隣地からの越境が発覚した場合、どのように対応すればいいのでしょうか?
まず、越境が確認された場合は、隣地の所有者との話し合いが必要です。建物やフェンスを移動してもらうことができれば、それが最もシンプルな解決策です。しかし、隣人がそれに同意しない場合もあるでしょう。その場合は、法律に基づいて対応することになります。たとえば、裁判所に申し立てを行い、越境物の撤去を求めることができますが、これには時間と費用がかかるため、慎重に検討する必要があります。
また、場合によっては、越境を認めた上で、隣人と使用契約を結ぶという方法もあります。この場合、隣地の所有者が一定の条件で自分の土地を一部利用することを認め、その代わりに何らかの補償を受けるという形になります。ただし、この方法もトラブルの種を残す可能性があるため、しっかりとした契約書を作成し、専門家のアドバイスを受けることが重要です。
土地購入前にできること
越境問題に巻き込まれないためには、土地を購入する前にしっかりと調査を行うことが重要です。特に、以下のポイントに注意してください。
土地の境界を確認する
購入する土地の境界がどこにあるのかを明確に確認することは、非常に重要です。土地家屋調査士や不動産会社に依頼して、正確な境界線を確認してもらいましょう。隣地の状態をチェックする
隣地の建物やフェンスが境界線を越えていないかを、実際に現地で確認することも大切です。自分の目で見るだけでなく、専門家に調査を依頼することも検討しましょう。越境がないか不動産業者に確認する
不動産業者は、その土地に越境があるかどうかを知っている場合があります。契約前にしっかりと確認を取り、問題がないかを確認しましょう。購入前に専門家の意見を聞く
もし越境の可能性がある場合や、不安な点がある場合は、弁護士や不動産の専門家に相談することが重要です。彼らのアドバイスを受けることで、将来的なトラブルを未然に防ぐことができます。
まとめ
土地の購入は大きな投資であり、慎重に進める必要があります。特に隣地からの越境問題は、購入後に大きなトラブルに発展することがあるため、事前の確認が非常に重要です。
隣地の建物が越境していると、銀行からの融資が下りない可能性があるため、購入前にしっかりと調査し、問題がないかを確認することが大切です。もし越境が発覚した場合は、隣人との話し合いや法的な対応が必要になることもありますが、適切な対策を取ることで、問題を解決することは十分に可能です。
土地を購入する際は、焦らずにじっくりと調査し、必要に応じて専門家のアドバイスを受けることが、安心して購入するための第一歩です。土地の購入が、将来的に安心して暮らせる空間を手に入れるための素晴らしいステップとなるように、ぜひ参考にしてください。
塚本電建有限会社
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